腫瘍科(がん・しこり)

犬の副腎腫瘍(Canine Adrenal Tumors)

犬の副腎腫瘍(Canine Adrenal Tumors)

副腎は腎臓の近くにある小さな臓器で、ホルモンを分泌しています。ここに腫瘍ができると、ホルモン過剰による全身症状や、周囲の大きな血管への浸潤が問題となります。ホルモンを出す「機能性腫瘍(クッシング症候群など)」と、出さない「非機能性腫瘍」があります。悪性の場合は、すぐ横を走る大きな静脈(後大静脈)に腫瘍が食い込み、血管内に栓(腫瘍栓)を作ることがあります。

疫学(発生傾向・予防):高齢犬に多く見られます。多飲多尿、脱毛、お腹が膨れるなどの症状が出ることもありますが、健康診断のエコー検査で偶然見つかることも多い腫瘍です。

診断(必要な検査):
CT検査:血管(後大静脈)への食い込みがないか、周囲の臓器との癒着はないかを立体的に確認します。これは手術の安全性を確保するために不可欠です。
血液・ホルモン検査:ホルモンが過剰に出ていないかを調べます。

治療法:
外科手術:可能であれば副腎を摘出します。血管に浸潤している場合は高度な外科技術が必要です。
内科療法:手術が困難な場合や、ホルモン異常がある場合に薬でコントロールします。

予後:完全に切除できれば長期生存が期待できますが、血管浸潤がある場合は慎重な管理が必要です。

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